【読書メモ】イシューからはじめよ
- バリューのある仕事とは?
- イシュー特定のために
- イシューが見つからない時には
- イシューを実際に解いていくには
- アウトプットを行う際の留意点
- アウトプット中のトラブルをさばく方法
- アウトプットの伝え方(プレゼンなど)
内定者課題で読む予定はありませんでしたが、ずっと読みたいと思っていたところ図書館で見つけたので読んでみました。
私はこれまで 仕事をしたり、レポートを書いたりするとき、「どれだけ良い答えを出せるか」に重きをおいて取り組んでいました。
しかし、そもそも「良い問題」を見つけられていなければ「良い答え」を出すことはできず、延々に良い仕事や良いレポートを完成させることはできない、ということのようです。
そのためには「良い仕事」「価値ある仕事」をするためには、「良い答え」を出すことに躍起になる前に、「良いイシュー(問題)」を見つけることが大切であるようです。
これまで「問題の質」をあまり意識できていなかったこともあり、働き始める前に読んでよかった!と思える良書でした。
バリューのある仕事とは?
イシュー度が高く、かつ解の質が高いアウトプットを出すこと。
イシュー度…自分の置かれた局面で、この問題に答えを出す必要性の高さ
解の質…イシューに対し、どこまで明確な解が出ているか。
「こんなにたくさん働いたんだから」と働いた時間で仕事を評価したり、「これだけ頑張ったのだから」と根性に逃げるのはよくない。
「限られた時間でどれだけ変化を起こせたか」で対価をもらうのが価値ある仕事。
そのためには、まず解決すべきイシュー(問題)を見極めることに重きをおく必要がある。
イシュー特定のために
イシューを特定するためには、以下の点に留意する。
- 一次情報に触れる
- 基本情報*1をスキャン
- 集めすぎない、知りすぎない
イシューが見つからない時には
- 変数を削って(範囲を狭めて)考える
- 視覚化する(絵や図に起こしてみる)
- 最終形からたどる(最後に何が欲しいのかを考える)
- So What?(「だから何?」)を5回繰り返す
- 極端な事例を考える(「この市場が10倍になったら?」など)
これでも見つからないなら、
- イシューの設定の仕方を見直す
- 答えの出ないイシューとして、他の本質的なイシューを探す
イシューを実際に解いていくには
イシューを実際に解いていくための方法についてです。
1.イシューを「答えを出せるサイズにまで」分解する
こうすることで、以下のメリットが得られる。
- 課題の全体像が見えやすくなる
- いくつもあるサブイシューの中で、優先順位の高いものが見えやすくなる
例:新規事業のコンセプトにまつわるアイデア出し
下記のように要素分解する。
事業コンセプト=担うべき市場ニーズ(where)×事業モデル(what&how)
この際、ダブり・モレがないように気をつける。
※ダブり・モレがないことをMECE(ミーシー)という。
2.分解したイシューそれぞれに仮説を立てる
この際は3C分析などフレームワークを使用すると早い。
3.ストーリーラインを組み立てる
「そのような順でサブイシューを並べていくか?」を考える。
事業コンセプトのストーリーであれば、
-
問題の構造
-
担うべきニーズ
-
事業モデル
-
事業コンセプトの方向性
と展開していく。
4.ストーリーを絵コンテに起こしてみる
どんな分析結果が欲しいのか、を起点にして分析イメージを作っていく。
そのためには
- 軸を整理する
- イメージを具体化する
- 方法を明示する
というステップを踏むのが良い。
軸を整理する…どのような軸でどのように分析するのか?を整理する。
定量分析であれば、比較するのか、構成を見せるのか、変化を見せるのか、など。
イメージを具体化する…数字が入ったイメージを作るようにする。この際細かすぎる数字は不要。またその数字がどのような意味を持つのかを表現する。
方法を明示する…どうやってデータをとるのかを決めておく
これら3つが終わってやっとアウトプットの準備に入ることができるようになる。
アウトプットを行う際の留意点
イシューにまつわるアウトプットを行う際に気をつけなければならない点です。
いきなり分析や検証を始めない
絵コンテから、大きな影響を持つ部分を見つけ出し、多少荒くてもそこから検証していく。そのあとに細かく、時間のかからないところから手をつけていく。
「仮説に基づく正しい答えが出るとは限らない」と覚えておく
仮説を裏切る答えが出てくる可能性もある。
仮説が正しいものである、と意図的に寄らせないように注意する。
アウトプット中のトラブルをさばく方法
アウトプット中に起きるであろうトラブルをさばく方法。
トラブル①欲しい数字が出ない、証明ができない
検証のために必要なデータがネットにないなどの場合について。
この場合はイシューを構造化して推定する。
欲しいデータとぴったりのものはなくても、分解して、フェルミ推定することでだいたいの数字は得られるだろう。
実際に自分でデータを取りに行くのも効果的。
トラブル②自分の知識や技では無理…
人に聞きまくるのが一番早い。
あまり時間をかけすぎるのはよくないので、自分で期限を設けて見切りをつけることも必要。
プラスαで、軽快に答えを出すためには、方法に固執しないこと、回転数とスピードを意識して取り組むことも必要。
アウトプットの伝え方(プレゼンなど)
イシューに対する答えを伝える時の方法について。
下記を意識してメッセージを伝える。
- イシューに意味があること、そして意味のある課題を扱っていることを理解してもらう
- 最終的なメッセージを理解してもらう
- 答えに納得した上で次の行動に移してもらう
アウトプットを適切に伝えるために準備すべきこと
- ストーリーラインの構成を磨く
- チャートを徹底する
- 縦と横の比較軸を磨く
- メッセージと分析表現を揃える
ストーリーラインの構成を磨く
・論理構造を確認
・流れを磨く
・エレベーターテストに備える(端的に結論を述べられるようにする)
チャートを徹底する
・チャートなどの図は理解するのに15秒ほどかかることを踏まえて提示する。
ほぼ自分用メモなので自分にしかわからないところもあるかもです…